ざんねんないきものもふくめ、地球上にはおどろくほどいろんな生き物ががんばっていきようとしている。その姿は、ちょっと意識すれば私たちの身の回りにもたくさんみいだされる。そしてなかにはほんとうにびっくりするほどかわったやつもいればため息しかでないほど美しいものもいるし、きもい(と僕らが感じちゃう)のもいるし。でもそういういきものがいま大量に絶滅しているのも現実。なぜだろうか。どうすればこのかけがえのない生き物たちの世界をまもって、のちの世代へと引き渡していくことができるのか。まずできることから始めよう。知ることだ。生物の多様さについて知り、その絶妙な関係とバランスを理解しようとつとめたい。
ある場所に生息する植物の集まりを植生というが、植生は多様な生物の生活の場となるとともに、大気や水質の浄化など、様々な生態系の機能を担っている。生物的環境と、光・水・空気・土壌・温度といった非生物的環境は、相互に関係しあいながら存在している。非生物的環境が生物に様々な影響を及ぼすことを作用という。他方、生物が非生物的環境に影響を及ぼすことを、環境形成作用という。ある地域に生息する生物の集団とそれを取り巻く環境を一体としてとらえたものを生態系という。
土壌は、岩石が風化してできた砂などに、落ち葉・落枝や生物の死骸が分解されてできた有機物が混ざり合ってできている。土ってそういうもんなの。みみずやきのこなど分解者が落ち葉・落枝を分解し土壌形成にかかわっている。
ある場所の植生が時間とともに変化していく、この現象のことを遷移と呼ぶ。遷移が進んでこれ以上大きく変化しなくなる状態が極相。それでも、台風による倒木とか伐採とかで部分的な破壊と再生が繰り返される。再生の種々の段階が広い範囲で考えると、モザイク状にあらわれる。地球上にある植生は、さまざまな遷移を経て、今の姿になっている。
森林や草原など、外から見てわかる植生の様子を相観という。また、植生を構成する植物とそこに生息する動物や微生物を含むすべての生物のまとまりのことをバイオーム(生物群系)という。地球上には気温や降水量などのちがいからさまざまな環境があり、それぞれの環境に適応した植物で構成される植生が成立している。
異なる生物種は互いに影響を及ぼしあっている。生態系における生物どうしのつながりは複雑であるが、バランスを保って成り立っている。人間の活動によって現在、急激に生物の多様性が減少している。人間の活動と、山火事や洪水、台風などの事象を、生態系のバランスを崩す攪乱という。復元力を大きく超えた攪乱が生じると生態系は元に戻らなくなってしまう。とりかえしがつかなくなるまえになんとかしなくてはとおもう。目先の利益からあるいは生態系への無理解からこれを破壊してしまうことは生き物たちを殺す行為であり人間の自殺行為にもなるんじゃないか。
生物基礎のまとめ
・生物は多様でありながら共通性を持っている。それは生物が共通の起源から進化し多様化して現在の姿になったからである。
・私たちの体を構成する細胞の中には、体を作るために必要なすべての遺伝情報を含むDNAが備えられている。
・私たちの体内環境は、神経系・内分泌系・免疫などによって調節されている。そのことで恒常性が維持されている。また、免疫のしくみは生体防御をおこなう。
・生態系の多様な生物種が長い年月をかけて作り上げたバランスは、つねに変動している。一方で、人間活動の人為的攪乱が生体系のバランスに大きな影響を及ぼしている。
あまり言葉を最初から暗記しないとと思うより、教科書や学校の先生の話を全体的に理解するようにしたらいいんじゃないか。理解が進めば、言葉は自然と覚えられるとおもう。