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倫理

ひとこと近現代西洋哲学史

主要な哲学者・思想家についてひとり一言でまとめてみる。
カントは意志を自分で律することに人間のすごさがあるといった。ヘーゲルは歴史を精神が自由という理念を実現していく過程だといった。ミルは人間は質の高い快楽を求めるように成長できるし、自分だけでなく社会の利益も考えられるといった。
コントは観察や実験によって検証できるものだけを採用する実証主義をうちたてた。スペンサーは、人間社会も軍事型から産業型へ進化するといって進化論を社会にも適用した。ベルグソンは、生命を進化させるのは生命の飛躍(エラン・ヴィタール)という衝動だといった。プラグマティズムは真理かどうかは行為とのかかわりで判断されるし、役に立つことが真理である条件だとした。
キュルケゴールはいまここに生きる私の実存の中にこそ主体的な真理はあるとした。ニーチェは、自分に与えられた運命を愛し、自らの生を絶対的に肯定する超人になれといった。ハイデガーは死を積極的に引き受けることで本来の生き方ができるとした。フロイトは意識の底に無意識の領域があることをはじめて主張した。
ソシュールは人間の認識は言語の構造によって無意識に規定されるということを主張した。ヴィトゲンシュタインは、私たちは一定のルールをもつ言語ゲームの参加者だと考えた。フーコーは理性中心主義の裏で狂気が排除され、理性的であることを強いる監視社会がつくられたという。ラカンは社会の無意識的な構造があってもそれを変えられないかと試みた。ドゥルーズとガタリも、社会の無意識の構造は生成変化すると考え社会変革につなげようとした。
レヴィナスは私たちは顔を持つ他者にこたえる責任を主張した。ハーバーマスは対話によって合意を形成し、公共性をうちたてることを提案した。センは、人間が平等になるためには財だけでなく潜在能力も平等になるようにしないとだめだといった。

2024/8/15